脂肪注入は定着しないと聞きますが顔なら1回で効果が出ますか?

顔に脂肪注入したいのですが、脂肪注入はあまり定着しないから効果がないという声も耳にして迷っています。1回でも効果に満足できるくらい定着しますか?ダウンタイムのことを考えるとなるべく1回で済ませたいと考えています。

当院での顔への脂肪注入は基本的に1回で十分な効果が得られ、ほとんどのケースで満足いただけています。ご安心ください。

脂肪注入の定着率を高めるポイント

確かに注入した脂肪はすべてが定着するわけではなく、何割かの脂肪は吸収されてしまいます。従来の脂肪注入では定着率が40~50%程度と言われており、あまり定着しないというイメージがあったかもしれません。しかし近年は定着しない原因や定着を高める技術が研究され、80%ほどの高い定着率も期待できるようになりました。
定着率を高めるために重要なことは「健全な脂肪を使用すること」「豊富な幹細胞を含むこと」「一度にたくさん注入しすぎないこと」「塊で注入しないこと」などがあげられますが、これらを守って正しく脂肪注入すれば、1回の施術でも満足のいく結果が得られる可能性は高いでしょう。

健全な脂肪「CRF」「マイクロCRF」を使用する

太ももやお腹から採取した脂肪をそのまま使用しようとしても、その中にはまだ血液や麻酔液などの不純物や、老化した細胞が含まれています。そのまま注入しても不純物は排出され、老化細胞もすぐに死んでしまい、ボリュームにはつながりません。つまり、脂肪を定着させるには元気な脂肪をたくさん注入することが大切なのです。
現在では、特許技術のシリンジと専用機器による遠心分離で、コンデンスリッチファット(CRF)という健全な脂肪細胞だけを抽出することができます。このCRFをさらに加工することで、より微細な脂肪細胞のマイクロCRFも得られます。顔の脂肪注入ではこうした脂肪を必要に応じて使い分けることで、1回でも効果的な施術が可能です。

より多くの幹細胞を脂肪と一緒に注入する

脂肪が定着するためには脂肪に分化する能力を持つ幹細胞が欠かせません。注入する脂肪の中に幹細胞がどれだけ多く含まれているかも定着率に大きく関係します。CRFは不純物や老化細胞が除去されている分、体積あたりの幹細胞量は従来の脂肪注入法より必然的に多くなります。マイクロCRFは脂肪細胞もCRFより小さいため、さらに幹細胞密度は高まります。

一度に大量に注入しない

どんなに健康な脂肪であっても、生きている細胞なので、酸素や栄養を取り込む必要があります。しかし、許容以上の量を注入してしまうと、皮下はぎゅうぎゅうになってしまい、それが叶いません。そのため、より多くの脂肪を定着させるためには、皮膚や皮下の注入層の状態などを事前にしっかり確認して、適切な注入量を判断することが重要です。

脂肪を塊で注入しない

もうひとつ注入技術でポイントとなるのが、塊で注入しないということです。この注入方法では、塊の表面の脂肪細胞にしか栄養が届かず、ほとんどが壊死してしまいます。壊死させないためには注入する脂肪の直径を2.4mm未満でキープする必要があると言われており[1]、当院ではこれを守り、かつ皮下や筋内など注入層も分散して行っています。顔のような繊細な部位では特に慎重に行う必要があるため、非常に細かい粒で注入できるマフトガンという特殊な注射器を使用することもあります。

脂肪注入が複数回になるケースと対処法

注入脂肪や注入技術で定着率は高められますが、お顔の状態によっては2回に分けたほうがキレイに仕上がることもあります。無理に1度で済ませようとすると壊死して定着しないばかりか、しこりとして残ってしまうリスクが考えられるからです。
だからと言って脂肪吸引を2回行う必要はありません。当院ではファットバンクというサービスもご利用いただけます。採取した脂肪を凍結保存できるというもので、必要なときにその都度取り寄せて使用することが可能です。1度の施術で満足できたけど、顔の他の部位も気になるのでそちらに使用するという方もいらっしゃいます。

まずはお気軽にお顔のお悩み相談を

お顔の状態を拝見すれば、1度の施術で満足いただける効果が見込めるかどうかはもちろん、CRFが良いか、マイクロCRFが良いかなど、症状やご希望に合わせたベストな施術方法をご提案できます。まずはお気軽にご相談ください。

情報提供医師

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安部 光洋医師(THE CLINIC大阪院長

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